最近の指導監査の状況(4)(平成26年度)

日本薬剤師会雑誌 第67巻 第8号「最近の指導監査の状況について(平成26年度 社会保険指導者研修会資料より抜粋)」を基に、服薬指導・薬歴記載の際に気をつけたい点についてご紹介します。
これらの内容は、個別指導(新規個別指導、再指導)等の際に重点的に確認される点でもありますので、注意が必要です。

保険薬局における主な指摘事項

Ⅲ:薬学管理料に関する事項

1.薬剤服用歴管理指導料
(1)レセプトコンピュータの初期設定が、薬剤服用歴管理指導料及び特定薬剤管理指導加算を算定するようになっており、自動的な算定となるおそれがある。
(2)事務員が、レセプトコンピュータの入力時に薬剤服用歴管理指導料を算定しており、自動的な算定となるおそれがある。
(3)次の事項について、処方箋の受付後薬を取りそろえる前に患者等に確認していない不適切な例が認められた。
 ・患者の体質・アレルギー歴・副作用歴等の患者についての情報
 ・患者又はその家族等からの相談事項
 ・服薬状況
 ・残薬の状況
 ・患者の服薬中の体調の変化
 ・併用薬等の情報
 ・合併症を含む既往歴に関する情報
 ・他科受診の有無
 ・副作用が疑われる症状の有無
 ・食物(服用中の薬剤との相互作用が認められているものに限る)の摂取状況
 ・後発医薬品の使用に関する患者の意向
(4)手帳を持参しなかった患者に対して必要な情報が記載された簡潔な文書(シール等)を交付した場合に、薬剤服用歴管理指導料の「注1」ただし書にかかる所定の点数を算定してない不適切な例が認められた。
(5)一般名処方が行われた医薬品について、後発医薬品を調剤しなかった理由を調剤報酬明細書の摘要欄に記載していない不適切な例が認められた。

2.薬剤服用歴の記録
(1)次の不適切な例が認められた。
 ・最終の記入の日から3年間保存していない。
 ・次の事項の記載がない
  ・住所、緊急時の連絡先等
  ・処方内容に関する照会の要点等
  ・アレルギー歴
  ・副作用歴
  ・服薬状況、残薬状況の確認
  ・患者の服薬中の体調の変化
  ・併用薬等の情報
  ・他科受診の有無
  ・副作用が疑われる症状の有無
  ・飲食物(服用中の薬剤との相互作用が認められているものに限る。)の摂取状況
  ・後発医薬品の使用に関する患者の意向
  ・手帳による情報提供の状況
  ・服薬指導の要点
  ・指導した保険薬剤師の氏名
 ・残薬の状況の確認が不適切である。
  ・「定時薬」との記載のみである。
  ・残薬がある(ない)と考えられるものにつき、「残薬なし(あり)」と記載されている。
 ・調剤の都度記入していない不適切な例が認められた。
 ・鉛筆で記載している。
 ・修正テープにより修正している(修正前の記載内容が判読不能)。
 ・「サマリー」と称する別紙が作成され、これが薬剤服用歴の記録の一部であるとのことであるが、患者の氏名等の記載がない。
 ・一部が着脱自由な付箋で作成されている。

3.薬剤の名称等に関する主な情報を提供する文書(薬剤情報提供文書)
(1)薬剤情報提供文書により情報を提供していない不適切な例が認められた。
(2)次の不適切な例が認められた。
・次の事項の記載がない又は不適切である.
 (ア)用法
 ・記載がない(強力ポステリザン、アラミスト点鼻液、イクセロンパッチ、ノボラビッド、ノルスパンテープ、ヒルドイドソフト軟膏、フルメタローション他)
 ・記載が不適切である(メトトレキサートカプセル他)
 ・「医師の指示」となっている(メプチンエアー)
 ・「用法口授」との記載のみ(塩化ナトリウム)
 ・「湿布」との記載のみ(モーラステープ)
 ・「注射薬」との記載のみ(レベミル注)
 ・「貼付」との記載のみ(イクセロンパッチ他)
 ・「疼痛時にお飲みください」との記載のみ(ボルタレンサポ)
  (※筆者注:用法の誤りを含む、との指摘と思われます)
 ・用法の記載が誤っている(ボナロン錠)
 ・1回の貼付枚数を記載していない(フェントステープ)
 ・「1回1錠ずつ」との記載と共に「1回2錠」とも記載されている(レンドルミン錠)
  (※筆者注:処方箋に記載された頓服用用法の併記指示をそのまま転記したのではないか?と推察します)
 ・他の薬剤同時に服用する旨の記載になっている(クレメジン細粒)
 (イ)用量
 ・記載がない(テレミンソフト坐薬、センノサイド錠、モーラステープ、ヒルドイドソフト軟膏、トレシーバ注、エンシュア・リキッド他)
 (ウ)効能、効果
 ・乳糖水和物、塩化ナトリウム
 (エ)副作用
 ・モサプリドの劇症肝炎
 ・イグザレルトの間質性肺疾患
 ・セロクエルの低血糖
 ・モーラステープの接触性皮膚炎及び光線過敏症
 ・メトグルコの乳酸アシドーシス
 ・プラビックスの出血
 ・エビリファイ錠の糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡及び低血糖
 ・ボノテオの顎骨壊死、顎骨骨髄炎
 ・ラミシールの重篤な肝障害
 ・リウマトレックスの問質性肺炎
 (オ)後発医薬品に関する情報
 ・後発医薬品の薬価基準への収載の有無
 ・自局において支給可能又は備蓄している後発医薬品の名称及びその価格(備蓄しておらず、かつ、支給もできない場合はその旨)
 (カ)服用及び保管取扱い上の注意事項
 ・レナジェルの服用上の注意事項の記載がない
  (※筆者注:併用薬の吸収遅延・吸収量減少防止?)
 ・アボルブの服用上の注意事項の記載がない
  (※筆者注:噛まずに服用?女性や子どもに触れさせない?)
 ・フォルテオ皮下注キットの持続性の血清カルシウム値上昇が疑われる症状
 ・モーラステープの保管取扱い上の注意事項の記載がない
 ・用法に関する記載について、患者等が理解しやすい表現になっていない(モーラステープ)。
 ・効能・効果に関する記載について、不整脈用剤として処方されたと考えられるが、「心臓の負担を和らげる薬」と誤解を招く表現となっている(メインテート錠5mg)。

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