疑義照会の記録について

薬剤師法第二十四条に定められている通り、疑義照会は薬剤師にとって最も重要な業務の1つです。
疑義照会を行ったら、薬歴にもその記録をしっかり残しておきましょう。

●処方箋への記録のポイント

①処方箋へ照会内容を記録する位置
(1) 処方箋の備考欄※最も望ましいとされています
(2) (1)で収まらない場合は、「以下余白」以降の空欄
(3) (1)・(2)で収まらない場合は、処方箋の裏面余白
(裏面に調剤録を印刷する場合は、調剤録と重ならない部分)

②処方箋に記録する内容(疑義照会記録用スタンプを利用すると書き漏れが防げます)
(1) いつ(○年○月○日・○時○分)
(2) 誰が(薬剤師名;フルネーム押印で可)
(3) 誰に対して(回答者;医師・受付事務・薬剤部 ※担当者名も明記します)
(4) どのようなことを (疑義照会の内容)
(5) どのような方法で(電話・FAX・面会等)
(6) どのような回答を得たか

【記載例】

処方箋疑義照会
処方箋疑義照会

●薬歴への記録のポイント

①疑義照会の要点を記録する
O(客観的情報)・P(Cp:改善計画)や疑義照会の独立項目に、照会内容を記録します。
処方箋に記録した内容と相違が生じないよう注意します。

②疑義照会に至った経緯・考察を記録する
処方内容・S(主観的情報)・O(客観的情報)・残薬などから、「疑義照会の意図」をA(判断)に記録します。

③疑義照会の根拠となる文献など出典を記録する
「添付文書より」「インタビューフォームより」「メーカー学術部問い合わせによる」「錠剤・カプセル剤粉砕ハンドブック(第6版)じほう参照」など、判断の根拠となった文献などの出典をA(判断)に記録しておきましょう。

【記録例】
S)毎晩しっかり薬を飲んでいたのに、血圧が150mm/Hgから下がらないんだよね。
先生から「1日2回に分けてみましょう」って言われちゃったよ。

O)本人
  アムロジピン10mg×1回→5mg×2回

A)BP150mm/Hgで、前回とほぼ同値。服薬はしっかりできていた様子。
BPコントロール不良のためアムロジピン分割服用と思われるが、添付文書上の用法(1日1回)と異なるため疑義照会→分1ではコントロール不良が予見されるため、分2投与処方とのこと。
眠前分1→朝・眠前分2で朝の飲み忘れ・Comp悪化注意。朝食摂取習慣(+)

Ep)今回からアムロジピンは朝食後と就寝前の1日2回に分けて飲む。1日のトータル量は変わらない。
朝の分を飲み忘れた場合は、思い出した時点で飲んで大丈夫。空腹でもOK。
用法変更後数日は、立ちくらみやめまいが起きることがあるので、車の運転等危険を伴う作業には十分注意。

Cp)[疑義照会]アムロジピン(5)の用法が添付文書(1日1回)と異なっているため照会。1日1回ではBPコントロール不良のため処方箋記載内容通り処方する旨の回答(○○Dr.、事務△△さん経由 TELにて)

Op)Comp悪化なかった?SE立ちくらみ等なかった?

●疑義照会に関する法令・規則など

●薬剤師法 第二十四条(処方せん中の疑義)

薬剤師は、処方せん中に疑わしい点があるときは、その処方せんを交付した医師、歯科医師又は獣医師に問い合わせて、その疑わしい点を確かめた後でなければ、これによつて調剤してはならない。

●薬剤師法施行規則 第十五条(処方せんの記入事項)

法第二十六条 の規定により処方せんに記入しなければならない事項は、調剤済みの旨又は調剤量及び調剤年月日のほか、次のとおりとする。
(略)
三  法第二十四条 の規定により医師、歯科医師又は獣医師に疑わしい点を確かめた場合には、その回答の内容

●調剤報酬点数表に関する事項  薬学管理料・区分10 薬剤服用歴管理指導料

(3) 薬剤服用歴管理指導料を算定する場合は、薬剤服用歴の記録に、次の事項等を記載する。
(略)
ウ 調剤日・処方内容に関する照会の要点等の調剤についての記録

用量・用法違いや適応外処方、相互作用など疑義のある処方に対し、照会せずに調剤を行うことは義務違反にあたります。
積極的に照会を行い、しっかり記録を行いましょう。

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