10項目のチェックの仕方

今回のテーマ「10 項目」は、SOAP形式の記入方法とは異なり、指導料を算定する上で確認することが義務となっている項目です。適切に記入しましょう。

● 10項目のチェック

①お薬手帳の有無 : 有り(電子・冊子) ・ 忘れ(シールのみ) ・ 不要
→忘れの場合には「「次回以降は手帳を持参するよう指導」した旨を記載しましょう。
→不要の場合には(1)「手帳を保有することの意義、役割及び利用方法等について十分な説明」を行ったこと、(2)持たない理由を記録しましょう。

②服用状況 : 良好 ・ 不良 ・ 該当なし
→不良の場合は原因や対策を薬歴に記録しましょう。

③残薬状況 : 有 ・ 無 (適切) ・ 次回確認 ・ 該当なし
→有の場合は種類・錠数・対処(医師報告・経過観察等)を薬歴に記載します。
→代理人などで確認できない場合は「次回確認」など申し送りを記載します。

④体調変化 : 有 ・ 無 ・ 該当なし
*体調の変化は、薬を飲んで体調が変化したかどうか?の有無です。「風邪をひいた」「捻挫をした」等の原因疾患・症状は対象外です。
*「体調」とは症状改善の有無(薬効の効果判定含む)や、副作用症状の有無に加えて「睡眠の良否」「食欲の増減」「便通の適否」などを指します。

⑤副作用の症状 : 有(薬剤名) ・ 無 ・ 該当なし
*警告や重篤な副作用として記載されている副作用の初期症状・自覚症状の具体的な症状について確認を行い、記録することが重要です。
*「無」の場合でも「腹痛・便秘確認(麻痺性イレウス:-)」「SE蕁麻疹なし」など   「何の副作用を確認したか?」という具体的な症状について記録しましょう。

⑥他科受診: 有 ・ 無 ・次回確認(確認中)
⑦併用薬: 有 ・ 無 ・ 次回確認(確認中)
→「処方・症状の変更時」「○ヶ月に1度」などと、ルールを決めて確認しましょう。
また、確認を行なった場合、表紙にも反映しましょう。

⑧合併症: 有 ・ 無 ・ 該当なし
⑨飲食物: 有 ・ 無 ・ 該当なし
*合併症・飲食物とも、処方薬剤と関係のある疾病・飲食物が対象となります。
例)緑内障の治療中・飲酒ありの患者さんの場合
ロキソニン錠;・合併症→無:消化性潰瘍(-)(緑内障(+)だが影響なし)
       ・飲食物→該当なし(アルコール(+)だが相互作用なし)

⑩後発医薬品の意向: 希望 ・ 希望無 ・ 該当なし
→希望しない方にも定期的に(1年に1度程度)再確認を行ないましょう。

以外は毎回確認する必要はありません。確認していない場合は「未確認」または「○をつけない」など、「確認していない」ことを記録しましょう。新患の場合は「該当なし」または2重線で消すなどで対応します。

平成26年度調剤報酬改定により、以上10項目は薬を取りそろえる前に確認することが義務になりました。
また、平成28年度調剤報酬改定により、お薬手帳を忘れた場合の対応(次回持参するように指導)や、不要の場合(お薬手帳の意義の説明と不要である理由)の記録が必要になっています。

10項目のチェックの仕方」への3件のフィードバック

  1. 9項目のチェックの仕方を参考にさせていただいております。
    気になる点があり質問させていただきます。★印以外は毎回確認する必要はないとのことですが、この9項目は薬を取り揃える前に確認することが義務となっています。毎回すべて確認が必要なのではないかと思うのですがいかがでしょうか。

    1. とよどらさん、コメント、ご質問ありがとうございます。

      ここに記載した「9項目のうち、他科・併用薬・合併症・飲食物・後発品は毎回確認しなくてよい」という点について明文化された情報はありません。

      (一応、
      (2) 薬剤服用歴管理指導料は、同一患者について第1回目の処方せん受付時から算定できる。

      (3)薬剤服用歴管理指導料を算定する場合は、薬剤服用歴の記録に、次の事項 [等] を記載する。
      カ 服薬状況
      キ 残薬の状況の確認
      ク 患者の服薬中の体調の変化

      となっており、1回目の服用では確認できない項目が設定されているため、このア~チの確認項目自体が、[等]の範囲の中で弾力運用することが前提になっている、という捉え方はできると思います。)

      この記事の情報元は、個別指導を受けた際の厚生局指導監査員の先生からの指導や、厚生局指導員による保険薬局講習の際の講義内容によるものです。
      ですので、都道府県や指導監査員の先生の違いにより、多少見解が異なる可能性があることを、最初にお断りしておきます。

      その上で、私見を交えながら考えると、

      (1)風邪の処方5日分で、6日後に再受診
       →他科・併用薬・飲酒の有無・緑内障・後発品の有無を再確認する?
      (2)Ca拮抗薬1種類14日分で、15日後に再受診
       →他科・併用薬・グレープフルーツジュースの有無・後発品の有無を再確認する?

      (1)の場合に「実際問題として、現場ですべて確認できるか?」というと難しいですし、必要性も低い(5日前とほぼ同じ回答になるのではないでしょうか。)と思われます。
      (2)の場合でも同様です。患者さんにとっても、14日ごとに9項目を毎回確認されることを容認できる方は多くはないと思います。

      (3)テオフィリン他90日分で、100日後に再受診
       →他科・併用薬・喫煙とカフェインの有無・後発品の有無を再確認する?

      (3)の場合は、他科受診状況も併用薬も変わる可能性がありそうですね。
      喫煙→禁煙もあるかもしれませんし、ジェネリックを再確認する場合もあるかもしれません。
      この場合は、9項目のすべてを確認する必要があるでしょう。

      つまり、(1)や(2)は9項目のうち、他科・併用薬・合併症・飲食物・後発品を再確認する頻度としては短い(=前回までの薬歴から、推察することで妥当な判断が行える)という解釈でよい、ということだと考えられます。

      ですが、(3)のように、まるまる3ヶ月間があいてしまっている、という場合には、すべてを再確認をすることが望ましい状況である可能性がある、と考えられます。

      逆から言えば、毎回毎回、9項目すべてについて「有/無」にチェックがついている、という薬歴については、「本当に毎回の投薬の際に全員に確認ができているの?」という疑問に繋がる、ということです。
      (適当に○だけ付けているのではないか?という疑念に繋がる可能性がある、と。)

      具体的に「○ヶ月チェックがないから、薬歴算定要件にはあたらない」という目安は示されていませんが、丸1年間、他科受診状況や嗜好品・飲食物の表紙の更新がないのは、怠慢である、と捉えられても仕方ないでしょう。
      3~6ヶ月に1度のサイクルで、9項目すべてについてチェックがつくように(x月は併用薬→x+1月は飲食物→x+2月は合併症など)薬局内でルール化できると良いと思います。

      お答えになっているかどうか分かりませんが、現時点での私の見解です。
      都道府県での違いなど、不安な点がありましたら、各地域の厚生局等にご確認いただくのが確実と思います。
      (その際は、ぜひ、回答を書き込んでいただけると嬉しいです!)

      よろしくお願い致します。

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